かごしまがん征圧県民大会~開催報告~

平成30年12月3日(月) 13:30~16:00
鹿児島県医師会館 4階大ホール
○講演「がんを予防し健康寿命を延ばそう!」
  津金 昌一郎 先生(国立がん研究センター社会と健康研究センター センター長)
○パネルディスカッション「かしこく がん予防」
  パネリスト
   津金 昌一郎 先生
   桶谷 薫 先生(鹿児島県民総合保健センター 副理事長・所長)
   大山 あゆみ 保健師(鹿児島市保健所西部保健センター 主幹)

  コーディネーター
   小西 宏 氏(日本対がん協会がん検診研究担当 マネジャー)

去る12月3日、かごしまがん征圧県民大会を鹿児島県と鹿児島県消化器がん検診推進機構の共催、鹿児島県医師会、他の後援をいただき開催しました。
 
当財団の池田理事長による開会挨拶、鹿児島県の三反園知事(代読 くらし保健福祉部 中俣次長)の来賓挨拶に続き、国立がん研究センター社会と健康研究センターの津金センター長が「がんを予防し健康寿命を延ばそう!」と題し講演されました。

津金先生は、がん対策を生活習慣改善などによる予防、定期的ながん検診受診で早期発見、そしてがんの治癒を目指した医療の受診の三段階に分け、「がん予防はがん対策の第一の砦」であるとされました。私たちの生活習慣とがんとの関りについては、5つの健康習慣「禁煙する」「節酒する」「身体を動かす」「適正体重を維持する」「食生活を見直す」の実践で、がんのリスクが約4割低くなるとのことでした。また、これらの見直しはがん以外の脳卒中・心筋梗塞の予防にもつながるとのことです。
そのほか、確かな発がん因子でも量が多くなければ心配しすぎないこと(赤肉・ヒ素など)、リスク要因として疑われているものは摂り過ぎないこと(肉・魚の焼け焦げなど)、がん予防要因の可能性があるものは無理のない範囲で不足しないように心がけ(食物繊維・大豆など)、健康に良いと期待されるものでもサプリメント等で摂り過ぎないこと(ベータ・カロテン、ビタミンEなど)を、長寿のための留意点として挙げられました。
最後は、科学的根拠に基づくがん予防に加え、厚生労働省が推奨する有効ながん検診を、必要な場合は精密検査まで受けて、健康寿命の延伸につなげてほしいと講演を締めくくられました。

 

後半のパネルディスカッションは、日本対がん協会がん検診研究担当の小西マネジャーをコーディネーターに迎え、講演に引き続き津金先生、そして鹿児島市保健所西部保健センターの保健師 大山主幹、鹿児島県民総合保健センターの桶谷薫副理事長がパネリストとして参加されました。
まず桶谷副理事長から、がん検診のメリット・デメリット、当センターのがん検診の特徴、早期がんと進行がんの治療効果と経済性等について紹介があり、その後、討論へ。
津金先生の講演内容を受けて、喫煙や食生活の話題からスタート。津金先生は喫煙がもたらす影響が喫煙者本人にとどまらず、受動喫煙というかたちで非喫煙者にも及ぶことを再度取り上げられました。食生活については大山主幹から、塩分を控えた薄い味つけを離乳食に取り組むお母さんに伝えることで習慣化につなげる提案がありました。大山主幹からはその他、鹿児島市保健センターの健康相談利用の呼びかけや、高齢者が集う「お達者クラブ」では、健(検)診受診券の配布時期に合わせて受診勧奨が行われていることの紹介がありました。
がん検診については桶谷副理事長が、有効な検診を受診することはもちろん、健(検)診後の結果説明会や特定保健指導を生活習慣見直しのきっかけにしてほしいと発言されました。
そしてディスカッションも終盤。津金先生から、平均寿命を全うした後、「がんになることを受け入れる」という発想も示されました。緩和ケアなどを受けてがんと共生を図りながら、身の回りの整理をする期間があるとのお考えでした。
最後は小西マネジャーが、ご来場された皆様が津金先生のお話にあった「喫煙」「飲酒」「身体活動」「体型」「食事」をひとつずつ改善してがんを予防し、上手にストレスを発散しながら、健康チェックは検診で行って充実した生活を送っていいただきたいとまとめられました。

大会は当センター 牟田神専務理事の閉会挨拶で幕を閉じました。足元の悪い中、足を運んでいただいた皆様に心から感謝申し上げます。